“ネコの柄”といわれてあなたはどんな模様を思い浮かべますか?ネコ=三毛猫というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?
三毛猫の性格を知らないニンゲンが多いなー
三毛猫と暮らしてみたいけど性格が心配…
ちなみに我が家の愛猫おこげさんも三毛猫です。では、よく見かける三毛猫はどんな性格なのでしょうか?また、ネコ=三毛猫というイメージから三毛猫に関する作品がいくつかあるので合わせて紹介します。
- 三毛猫の性格は好き嫌いがはっきりしていてお嬢様気質
- 三毛猫は多頭飼いに要注意!
- メス猫がほとんどなので母性本能が強め
- 三毛猫の中にも種類がいくつかある
三毛猫(ミケネコ)とは?
そもそも、三毛猫はネコの種類ではなく毛色をあらわします。その名の通り3種類の毛色を持つ猫という意味で、英語ではCalico cat(キャリコキャット)と呼ばれます。白・黒・明るい茶色の3色がはっきりと分かれており、しま模様がみられる場合もあります。
三毛猫には濃淡・模様の組み合わせによって、同じ柄が存在しないといわれるほどバリエーション豊富です。また、三毛猫の中にも飛び三毛・黒三毛・縞三毛・パステル三毛などさまざまな種類があります。
三毛猫の性格
ネコの性格は遺伝子の影響を受けるので、毛色・柄で共通しているといわれています。また、育ってきた環境によって性格は異なりますが、ほとんどの三毛猫の性格は好き嫌いがはっきりしていて、プライドが高いお嬢様気質な子が多いです。
三毛猫はネコ=気まぐれというイメージ通りの性格をしています。つまり自立心が強く、飼い主であっても程よい距離感を保つことを好む傾向にあります。ですが、母性本能が強いので家族に対して愛情深く接するため面倒見がいいともいわれています。
三毛猫を飼うときのコツ
三毛猫はプライドが高く、好き嫌いがはっきりしているので多頭飼いする場合には要注意です。一緒に暮らすネコの性格によってはストレスを感じてしまうこともあるので、相性をよくみてあげましょう。ネコ同士が仲良くなれば三毛猫は母性本能が強いので、お世話を率先してくれることも。
また、自立心が高く程よい距離感を好む傾向にあるので1匹で過ごせる空間を作ることをオススメします。
一方で、飼い主さんと遊ぶことが大好きなのでコミュニケーションの時間を作りましょう。飼い主から誘って遊ばないこともありますが、今は気分ではないので無理強いせず見守ります。三毛猫から誘ってきた時は応えるように心がけましょう。
三毛猫の種類
三毛猫といえば白色の他に黒や茶色の毛が混ざっている姿を想像するでしょう。ですが、三毛猫の中にもさまざまな種類があるのを知っていますか?
それぞれの種類の見分け方と特徴を紹介します。
飛び三毛
パッと見た感じは三毛猫とほとんど変わりませんが、白色の割合が最も多く他の2色の割合が少ない三毛猫のことを飛び三毛(トビミケ)と呼びます。その名の通り、黒・茶色が飛び飛びに色づいていることが名前の由来です。
白の割合が多いので、白猫と似た性格といわれています。白は自然界で目立つので、慎重で神経質・臆病な性格の子が多い傾向にあります。
黒三毛
一般的に三毛猫は白色の割合が多く、黒と茶色が程よく色づいています。黒三毛(クロミケ)は黒の割合が最も多いことが特徴です。我が家の愛猫おこげさんも黒三毛です。
黒三毛は黒の割合が多いので、甘えん坊な性格の子が多いです。
縞三毛
黒と茶色がしま模様になっている三毛猫を縞三毛(シマミケ)と呼びます。しま模様の入ったネコは◯◯トラと呼ばれ、しま模様それぞれに名前が異なります。
黒の代わりにキジトラ・茶色の代わりに茶トラの柄が含まれることが特徴です。
パステル三毛
黒・茶色が薄く、黒色がグレー・茶色がクリーム色に近い毛色をパステル三毛と呼びます。三毛猫の中で最も毛色のコントラストが少ない、くすみカラーが特徴です。
ネコの毛色は遺伝子で決まりますが、毛色を薄くするダイリュート遺伝子が影響しているので別名“ダイリュートキャリコ”とも呼ばれます。
三毛猫はオスがいない?
ネコは染色体の一部である9種類の遺伝子により毛色や柄が決まります。
- W【ホワイト因子】白色に染まる
- B【ブラック因子】黒色に染まる
- O【オレンジ因子】茶色に染まる
- C【フルカラー因子】色の配置
- D【ダイリュート因子】色を薄くする
- A【ソリッド因子】1本の毛にしま模様が入る
- T【タビー因子】しま模様の種類を決める
- I【シルバー因子】毛の根本を白にする
- S【白斑因子】お腹まわりを白くする
W・B・Oの含まれる具合によって大まかなネコの色が決まります。また、W遺伝子は各遺伝子の中で優先順位が高いため、1つでも入っていれば白色に染まります。
このようにネコの遺伝子情報によってネコの色や柄が決まっています。遺伝子の組み合わせによって性別も決まります。ネコの性別を決めるのは性染色体で、性染色体はXXがメス・XYがオスと決まっています。先ほど説明した9種類の遺伝子のうち、茶色を決める遺伝子だけが性染色体のX染色体上にしか存在しません。
X染色体には黒→茶に変更する遺伝子と黒のまま(茶色に変わらない)遺伝子の2種類が存在します。Y染色体は毛色と関係せず、オスはX染色体が1つしかないため三毛猫のような黒と茶色を持つネコは存在しません。
しかし、まれにXXYという染色体を持つオスが産まれる場合があります。産まれる確率が約3万匹に1匹なので、三毛猫にはオスがほとんどいないといわれています。
ほとんどがメス猫なので母性本能が強く、寿命は平均より少し長めといわれています。
ジャパニーズボブテイルは?
三毛猫というとジャパニーズ・ボブテイルを想像する方もいるのではないでしょうか?
そもそも、ジャパニーズ・ボブテイルはうさぎのような短く丸まったしっぽが特徴です。日本猫を起源とした純血種なので、三毛猫が最も人気なようですが、ジャパニーズ・ボブテイルには三毛猫以外にもさまざまな毛色が存在します。
ジャパニーズ・ボブテイルと出会うにはペットショップやブリーダーとコンタクトをとりましょう。
日本猫について
三毛猫を題材にした作品3選
ネコといえば三毛猫というイメージを持つ方が多いでしょう。なので、三毛猫を題材にした作品は意外と多いです。今回は三毛猫を題材にした作品3つを紹介します。
三毛猫ホームズの推理
三毛猫の代名詞といっても過言ではないくらい、赤川次郎の大ベストセラーです。タイトルの通り、ネコが事件の謎ときを導く、長編推理小説シリーズ。
三毛猫ホームズの推理はシリーズの第1作目。三毛猫ホームズの推理は過去に相葉雅紀主演のテレビドラマ化されたりと大人気作です。
2023年5月23日には、シリーズ第46弾の最新作“三毛猫ホームズの用心棒”が発売されています。三毛猫シリーズは長編集・短編集・再編集版短編集だけでなく、テレビドラマ・漫画・ゲームなど長きにわたりに愛されてきた作品です。
先生と迷い猫
2015年10月10日に公開された映画“先生と迷い猫”に登場するのは三毛猫です。
妻に先立たれて独居生活をしていた元校長の森衣恭一(イッセー尾形)と三毛猫との交流を描いたヒューマンドラマです。監督は『神様のカルテ』や『白夜行』などの作品を手がけてきた深川栄洋。
今まで当たり前だった日常は特別なものだったと、でもいうような普遍的な世界の美しさと人間の面白さがテーマになった作品です。
登場する三毛猫の名前は「ミイ」ですが、行く先々で「ソラ」や「タマコ」などさまざまな愛称で可愛がられています。ネコ好きな人にはオススメの作品です。
ねこタクシー
カンニング竹山が主演したTVドラマ「ねこタクシー」が劇場版となって2010年6月12日に公開されました。こちらに登場した助手席に座るネコが三毛猫です。
タクシードライバーの主人公がネコと出会い、少しずつ自信と勇気を持ち直して前向きに進み出すストーリーです。監督は『イヌゴエ』『幼獣マメシバ』といった動物ドラマ作品を手がけた亀井亨。
ドラマを見たことがない人が楽しめるようになっているので、この機会にぜひご覧ください。
まとめ
三毛猫は毛色を意味しますが、三毛猫の中にもさらにいくつかの種類があることがわかりました。また、三毛猫にはオス猫がほとんど存在しないので、もし身近にいたらとても貴重です。
性格は自立心が強くネコらしいですが、メスがほとんどなので愛情深いところが特徴です。