最近、TVやSNSでよく見かける保護猫。猫を飼う選択肢の1つとして注目されています。
しかし、保護猫を飼うためには厳しい条件があると聞きますが、1人暮らしでも飼えるのでしょうか?
私は現在、一人暮らしですが、保護猫を譲渡してもらいました。ここでは、実体験をもとに譲渡までの流れや条件を紹介します。
保護猫とは?
そもそも保護猫とは飼い主がいない、もしくは劣悪な環境にいた猫がレスキューされて、自治体や民間の保護団体、個人宅などで一時的に保護されて生活している猫のことを言います。
つまり、一時的に保護されているため最後までお世話をしてくれる新しい飼い主さんを待っている状態ですね。
1人暮らしでも譲渡してもらえるのか?
結論は1人暮らしでも譲渡してもらえます。
しかし、1人暮らしに限らず里親になるための条件が細かく設けられている場合がほとんどのなので、1人暮らしNGの保護団体もあります。
また、1人暮らしの譲渡がOKでも子猫はNGの場合があります。
子猫は体調が急変しやすく、特に保護猫の場合は先天性の病気を持っていることがあります。なので子猫の譲渡には日中でもすぐ対応できるよう誰かが家にいる環境が望ましいです。
なぜ1人暮らしは譲渡NGが多い?
保護団体によっては1人暮らしへの譲渡NGのところもありますが、なぜでしょうか?
以下の理由が多いでしょう。
①家を空ける時間が長い
会社へ通勤している1人暮らしの場合、日中は留守にしていることがほとんどでしょう。
おおよそ10時間も留守にしていると猫が1人になる時間は非常に長いです。また、1人暮らしでは出張や旅行など家を空けるときに猫のお世話ができません。
猫は一匹でも大丈夫という印象ですが、性格によっては寂しさでストレスを感じたり、場合によっては病気になります。
②金銭的な問題
金銭的な問題で飼育が困難になり猫を捨ててしまうことは珍しくないです。
1人暮らしの方は自分だけで生計を立てている場合がほとんどです。万が一、仕事を解雇されたら収入がなくなる=猫と暮らす余裕がなくなるでしょう。
また、病気や怪我、ワクチン等飼育にはたくさんのお金が必要なので、「思っていた以上にお金がかかった」等の話を耳にします。
③環境の変化
1人暮らしだと、将来的に結婚したり子供が生まれたりする可能性が高いので、今の環境と大きく変わりやすいでしょう。
また、結婚相手や生まれてくる子供に猫アレルギーがあったらどうするのか?という問題に繋がります。
大前提として環境が変わっても、最期までお世話することが基本です。万が一、自分が猫を飼い続けることができなくなった場合に備えて、後見人を見つけておくことが大事です。
保護猫と暮らすために知ってほしいこと
①保護猫と出会う方法
保護猫と出会う方法は
- 拾う(野良猫)
- ボランティア・動物愛護団体
- 保護猫カフェ
- 保健所・動物愛護センター
- 里親探しサイト
があります。
保護猫を迎えたいと思った時には、譲渡会や保護猫カフェなど実際に足を運んでみるのが良いでしょう。
保護猫と出会う方法について
ペットショップのショーケースを眺めてお迎えするのとは違って、保護猫と出会うためには自分からのアクションが必要です。
②譲渡条件チェックリスト
「保護猫が欲しい」と希望すれば誰もが譲渡してもらえるわけではありません。譲渡を受けられる基準をクリアした希望者が対象になります。
ここにあるのは環境省のパンフレット「譲渡でつなごう!命のバトン」の内容から条件の1部を抜粋しました。
保護猫を迎えたいと希望する人が適正に飼養できる環境・生活かどうかを判断するための一例です。
以下の譲渡の条件が当てはまるかチェックしてみましょう。
- ペットが飼える住環境です
- 適正に飼育できるスペースが確保されています
- 一定の収入やペットを飼うための費用があります
- その動物を飼うことを家族全員が賛成しています
- 動物に対するアレルギー等を持つ家族はいません
- 病気の予防・治療を行い、終生飼養できます
- 不必要な繁殖を防ぐため、不妊・去勢手術を行います
- マイクロチップや迷子札など、所有者の明示を行います
- 単身者や高齢者は、動物の世話をする後見人をたてます
- 完全に室内飼いができます
保護団体ごとにそれぞれ譲渡条件は異なるので参考程度に。
③譲渡条件の具体例
我が家の愛猫おこげさんは、保護猫カフェから譲渡してもらいました。その時の譲渡基準の一部を紹介します。
- ペット飼育可能物件にお住まいで、証明書のコピーを提出すること
- 猫は必ず室内飼いのみとし、外に絶対に出さないこと
- マイクロチップ登録を行うこと
- お留守番が最大で7時間以内なこと
- 20歳以上70歳未満であること。それ以外の方でも最後までお世話をできる方が同居の場合は、その方も面談に来ること
- 毎年、フィラリア症の検査およびノミダニ予防のための投薬、混合ワクチンを接種すること
- 保護時に発見できない疾患が潜在している可能性があることを承諾すること
- 結婚前のカップルの場合は、もしも生まれた子どもがアレルギーでペットが飼えなくなった場合のことを想定して判断すること
- 先住の犬・猫がいる場合、先住犬猫の不妊手術が済んでいること
- 窓・ドア・玄関・ベランダ・隙間などからの脱走がないように、十分努めること
- 病気や怪我に伴う高額な医療費がかかっても、終生責任と愛情を持って育てること
条件審査後に電話でも細かくお話しして、譲渡決定となりました。
④費用
保護猫を迎えるのに必要な費用について簡単にまとめました。
- 譲渡費用:保護団体によって異なる(私の場合は6.5万円)
- ペットキャリー:約3,000円〜
- 3段以上高さのあるケージ:約10,000円〜
- 猫用トイレ+砂:約3,000円〜
- 食器:約1,000円〜
- ご飯:約1,000円〜
- ブラシや爪研ぎ、おもちゃ等:あわせて約2000円〜
譲渡費用には保護した時の状態によって治療が必要なので、その診療・治療費や避妊去勢手術代、ワクチン接種などが含まれていることがあります。
お迎えまでに必要なものの詳細とオススメの商品について
譲渡費用は保護団体によって金額が変わるので直接、問い合わせしましょう。
まとめ
保護猫は1人暮らしでも譲渡可能なことがわかります。しかし、保護団体によっては1人暮らしNGのところもあるため事前に調べておくのがよいでしょう。
保護団体の方達は1度辛い思いをしている猫さんたちに2度目がないように慎重に、新しい里親さんを探しています。なので条件が細かく、プライベートな内容をたくさん聞かれます。
今後の生活状況で本当に最期まで飼えるのか、しっかり見直した上で保護猫を迎え入れるという選択肢を検討してもらえると嬉しいです。
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