大事な猫が脱走してしまった、しばらくの間帰ってこないという経験をした方がいるでしょう。帰ってこない間は気が気じゃなく、何も手がつかないですよね。
飼い主さんもネコも落ち着くために、一刻もはやく再会したい。ネコが帰ってくるための方法をいくつか紹介します。
ネコが帰ってこない理由
普段から外へ出かけるネコが帰ってこない理由を解説します。
事故に巻き込まれた
屋外での危険として最も考えられるのは、事故に巻き込まれた可能性です。車に撥ねられてケガをしていたり、場合によっては亡くなってしまうと帰ってくることはできないでしょう。ケガをしていた場合、保護されているかどこかで隠れて安静にしているかが予想できます。
この場合は見つけることが難しいので、後に紹介する対策としてポスターを掲示したり近隣の住民・動物病院などに迷い猫情報としてお知らせましょう。
発情期
避妊・去勢していない成熟期のネコはパートナーを探しに出歩きます。発情期は年2、3回で平均7〜10日程度といわれています。
メス猫は一般的に生後6ヶ月〜12ヶ月ごろで成熟・発情期を迎えるといわれています。一方、オス猫は生後7ヶ月〜9ヶ月ごろで成熟します。オス猫はメス猫の匂いや声に反応して発情します。
縄張りより遠くに行ってしまった
発情期のオス猫がメス猫を追いかけたり、地域のネコ達に虐められて縄張りより遠くに行ってしまう可能性があります。
ネコには縄張り意識がある生き物です。自分だけの領域をつくるため他のネコが侵入することを拒みます。外で暮らすネコたちは縄張り争いで喧嘩をすることがよくあります。
縄張りの範囲は個体差がありますが、平均でオス猫は半径約100メートル、メス猫は半径約50メートルといわれています。ネコは他のネコと遭遇するのを避けるために、普段からあまり遠くまで出かけないようです。
ですが、縄張り争いなどでケンカをして追い出されてしまった場合には、遠くに行くしか方法はありません。
自宅の居心地が悪い
屋内外を自由に行き来しているネコにとっては、居場所は自宅だけではありません。ネコに限らず居心地のいい方を選ぶのは当然でしょう。
ネコにとって居心地が悪く感じるきっかけはさまざまです。ネコは環境が変わることを嫌うので、例えば子供が産まれたなどはネコにとって居心地がいい環境ではないでしょう。
対策としてネコだけが1人でゆっくりくつろげる場所をつくってあげたりすることが大事です。
帰ってこない場合にやること
先ほど説明した帰ってこない理由から考えられる対策をしましょう。
届け出を出す
ネコが脱走して帰ってこない場合に考えられるのが、施設や誰かが保護している可能性があります。以下の場所に届け出を出しておきましょう。
- 保健所
- 近隣の動物病院
- 動物愛護センター
- 警察署
- 市役所
交通事故などに巻き込まれている可能性もあるので、動物病院で治療を受けていたり保健所で保護されている可能性があります。早めに届け出を出しましょう。
届け出には、脱走した日時、ネコの特徴がわかる情報と写真や首輪、飼い主さんの情報を用意しましょう。
家の扉を少し開けておく
あまり期待しない方がいいですが、ネコが自力で帰ってくる可能性が少なからずあります。
先ほど帰ってこない理由にも解説した、縄張りより遠くへ行ってしまった場合などはネコが自力で帰ってくる可能性があります。動物には“帰巣本能”と呼ばれる、見知らぬ場所から自分の家まで戻ってこれる能力が携わっており、ネコにも帰巣本能があります。
猫の行動範囲は家から半径50m程といわれており、自分の匂いや居場所がわからなくなることからあまりにも遠くまで行ってしまえば自力で帰ってこれる可能性は極めて低いです。ですが、自力で戻れる可能性もあるので、家の扉を少し開けておくのもよいでしょう。
探す方法
脱走した、帰ってこない場合に探す方法がいくつかあります。それぞれの方法を解説します。
自分で探す
脱走したときに重要なのは探す場所です。“脱走=遠くへ行く”とイメージするかもしれないですが、それは間違いです。室内飼いのネコにとって屋外は、見知らぬ場所でとても怖いので自宅周辺にいる可能性が高いです。なので、まずは自宅の敷地や両隣の住宅から探しましょう。
もともとノラネコだったり、普段から屋外へ出ているネコの場合は捜索範囲を広げましょう。
また、迷子のお知らせとしてポスターを作成したり、掲示する場所を選びましょう。ポスター作成には届け出を出す時と同様、ネコの特徴と飼い主の情報を載せましょう。
ペット探偵に依頼する
自力で探したのに全く見つからない、探す時間が足りない場合にはペット探偵に依頼してみましょう。さまざまな案件から熟練の技術を駆使するプロに捜索をお願いしてみてはどうでしょうか?
依頼する業者によって料金や成功率は異なりますが、近年TVやSNSでペット探偵の依頼に関する情報を目にするようになりました。
素人が手探りで捜索するより、プロにも手伝ってもらうと発見確率はぐっと高まるでしょう。
SNSで拡散してもらう
SNSでの拡散力は馬鹿にできません。SNSの普及率はどんどん増えており、リアルタイムで迷い猫の投稿を見た方が連絡をくれるかもしれません。
また、投稿を見た方が飼い主の居住地域の近くにいなくても拡散されることで、次に投稿を見た方が発見できるかもしれません。
ですが、拡散力が高いからこそ虚偽の情報や第三者からの怖い思いをしたなどの体験談もあるので注意が必要です。必要以上に飼い主の個人情報や迷い猫の情報を記載しすぎないようにしましょう。
ネコを見つけたらどうする?
探していたネコを見つけた時、すぐ捕まえようとするのは厳禁です。重要なのは焦らず慎重に対応することなので、ぜひ参考にしてください。
すぐ捕まえようとしない
屋外でさまよっていたネコがケガをしていたり、やせ細っていると心配になりすぐに捕獲しようと思うのは当たり前です。ですが、屋外にいて警戒心・恐怖心が増しているネコにいきなり捕獲を試みるのは危険です。
明らかに弱っていて確実に確保できる場合を除いて、慎重に対応しましょう。
人懐っこいネコでも屋外で数日暮らすと、人間不信になっていたり攻撃してきたり逃げ出してしまう可能性が高いです。見つけてからすぐ捕まえようとして逃げられた場合、また姿を消してしまう可能性があります。
発見してからは数十時間もしくは数日かけてゆっくりネコの警戒心を低くすることが重要です。
飼い主への警戒心を低くする
発見してから捕獲までには、飼い主への警戒心を低くすることが重要です。
近づこうとするだけで逃げ出してしまうことがほとんど。しかし、屋外での生活は過酷で十分な食事がとれていない可能性が高いので、普段食べているご飯やおやつを準備しましょう。ご飯を置く場所は一定の場所にしましょう。そうすることで「ここに来るとご飯がある」とネコが認識できます。
ある程度、警戒心が薄くなったタイミングでご飯を置いている場所に捕獲器を設置しましょう。
再発予防
ネコが戻ってくれて一安心、ですが2度目の可能性は十分にあります。同じ思いをしないためにも今から対策をしましょう。
脱走対策
イエネコの脱走は経験した方もいるはず。ネコは一瞬の隙に逃げ出してしまうので、まだ脱走対策をしていない場合は早めの対策をオススメします。
今回はたまたま何事もなく戻ってこれたとしても、次も大丈夫ということではありません。
マイクロチップ
万が一、脱走してしまった場合に備えてマイクロチップの挿入をオススメします。どこかで保護されたときに飼い主の情報を確認できるので、連絡がくる可能性があります。
また震災などのいつ起こるかわからない災害時にもマイクロチップの挿入によって、飼い主さんの元へ戻れたというケースもありました。
完全室内飼い
1番理想はネコの完全室内飼いです。ネコにとって屋外は危険がたくさんあります。
イエネコが一度脱走してしまうと再び出会える可能性は脱走してから7日以内は30〜40%、1ヶ月経過する頃には10%と時間の経過で発見確率は大きく異なります。
また外でネコを飼うのはさまざまなリスクが伴います。
- 交通事故
- 感染症
- 虐待
- 殺処分
- 近隣トラブル
などさまざまあります。ネコとヒト、お互いの安全な暮らしのために外から中へ暮らしを変えてみてはどうでしょうか?
まとめ
ネコが帰ってこない理由として、交通事故・発情期・縄張りより遠くに行った・自宅の居心地がわるいことが考えられます。
ネコが帰ってこない間は気が気ではないですよね。行動を全て把握することは難しく、最悪の場合どこかで亡くなっている可能性も。
悲しい結末にならないためにも完全室内飼いを推奨します。これからも愛するネコとの暮らしのために見直してみましょう。
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