猫はたくさんの種類が存在します。その中でもマンチカンはその独自の見た目と愛らしい性格で、日本で人気が高い品種です。
我が家の愛猫おこげさんもマンチカンです。一緒に暮らしていて、マンチカンの特徴・性格などさまざまな発見がありました。
この記事では、マンチカンに焦点を当て、その魅力と特徴について詳しく掘り下げていきます。
マンチカンの起源と歴史
そもそも、足の短さが特徴的なマンチカンは、どのようにして誕生したのでしょうか?
特徴
古くは1940年代にイギリス・アメリカ・ロシアなど世界各地で発見が報告されています。突然変異で自然発生的に誕生しました。
本格的にブリーディングされ始めたのは1980年代以降で、独特の容姿と可愛さによって、爆発的に人気が出た猫種です。
マンチカンは英語で“munchkin”と表し、小さい・子供という意味です。
マンチカンの最大の特徴といえば足の短さです。ですが、普通の猫と同じ足の長さの「長足種」や中間の長さの「中足種」も存在します。また、クルミ形の目・丸みのある頭などが特徴です。
被毛は白・黒・茶色だけでなく柄もさまざまあるため、色とりどりです。また、瞳も同様にさまざまな色があるので後に紹介します。
マンチカンには被毛や柄に統一性がないため個体によって見た目が異なります。
短足の秘密
マンチカンといえば短い足が特徴的ですが、実は足が短いマンチカンは希少です。その理由を解説します。
足が長いマンチカンもいる?
マンチカンの割合として長足種・中足種8割、短足種2割に分けられます。マンチカンといえば足が短い印象ですが、足が短いマンチカンは希少です。
足長のマンチカンが多い理由は、交配に関係しています。短足同士のマンチカンを交配することによって、短足の子猫が生まれる確率が上がりますが、同時に先天的な障害を持った子猫が生まれてくるリスクも上がります。
先天的な障害を持った子が生まれるのを少しでも減らすために、足長と短足のマンチカンとの交配が主流となっています。その結果、短足マンチカンが生まれてくる割合が少ないのです。
足長と短足の大きな違いは見た目だけで、性格・被毛など他は変わりません。
マンチカンの性格
マンチカンは社交性が高く、人になつきやすい性格なので比較的に飼育しやすいです。
一般的に猫は警戒心が強く、気を許せる人以外では逃げてしまうことが多いです。しかし、マンチカンは、初対面の人でも懐くことがあり、他の猫や動物でも一緒に暮らしやすいでしょう。
また、好奇心旺盛で甘えん坊な一面もあり、おもちゃで遊ぶことが大好きです。
全部のマンチカンがこの性格に当てはまるわけではなく、遺伝で性格が決まるので親や兄弟猫の性格がわかると、性格が似た傾向になりやすいです。
オスの性格
オスのマンチカンは甘えん坊で好奇心旺盛です。メスよりも身体が大きく、運動量が多いのでやんちゃな子が多い印象なので、遊ぶ時間を作ったり、しっかり運動ができる環境が重要です。
甘えん坊でかまってほしい子が多いので、たくさん遊んであげましょう。また、飼い主さんへの依存が高い傾向にあるので、いっぱい甘えてほしい人にはオススメです。
メスの性格
オスと比べて、メスはクールで大人びています。
ですが、マンチカン特有の甘えん坊な性格もあわせ持っています。なので、甘えてきたり、逆に1匹の時間を好んだりと気まぐれな性格です。
オスと同様、遊ぶことが大好きなので遊べる環境を整え、しっかりかまってあげましょう。
猫と程よい距離感を保つことを好む人にはオススメです。
マンチカンの被毛と猫種4つ
短毛種と長毛種が存在するマンチカンは、さまざまな被毛のバリエーションがあるので、その外観について紹介します。
被毛
マンチカンは足の長さだけでなく、被毛もさまざまな種類があります。毛色は白・黒・茶色、クリームやミックスなどバリエーションが豊富です。
また、単色だけでなく複数の色が混在していたり柄が入っていたりと、同じ被毛は存在しないと言われているくらい。
マンチカンの猫種
マンチカンには4つの猫種があることを知っていますか?それぞれの特徴や性格について解説します。
①純血種
マンチカンの純血種は、穏やかだけど好奇心旺盛で社交性が高く、最もマンチカンらしい性格です。
社交性が高く、人になつきやすい性格をしています。
②ミヌエット
ミヌエットはペルシャとマンチカンを掛け合わせた猫種で、短足・ゴージャスな被毛が特徴です。長毛・短毛ともに存在しますが、ゴージャスな被毛はペルシャの系統です。
以前は『ナポレオン』という名で知られていました。フランス皇帝ナポレオンが身長が低かったことが由来ですが、固有名詞は失礼に値するとの意味で2015年5月にミヌエットに変更されました。
ミヌエットは英語で“Minuet”と‘表記します。意味は17〜18世紀にヨーロッパで流行した舞踏が由来となっているようです。
マンチカンの系統を強く受け継いでいるので、短足・長足ともに存在します。
性格はペルシャとマンチカン両者の性格を持っています。マイペースな性格はペルシャから、好奇心旺盛な性格はマンチカンから引き継いでいます。
③キンカロー
キンカローはアメリカンカールとマンチカンを掛け合わせた猫種で、短足・カールした耳が特徴です。日本では別名『マンチカール』とも呼ばれます。
縮れを意味する“kinky”、短足を意味する“low legs”を合体させてキンカローという名付けられました。
キンカローは短毛と中毛が存在し、カラーバリエーションも豊富です。
明るく社交的な性格で、多頭飼いや子どもが複数いるご家庭でも順応できます。甘えん坊なので家族世帯の方が向いています。
④スクーカム
スクーカムはラパーマとマンチカンを掛け合わせた猫種で、短足・カーリーヘアが特徴です。
名前の由来は作出者の妻が北米先住民の血統を持っていたため、チヌーク語で「強くてたくましい」「崇高な」という意味を込めてスクーカムと名付けられました。
短毛と長毛が存在しますが、どちらもヒゲやまゆげがカールしています。まれに直毛の子も。
マンチカンとラパーマの血を引き継いでいるので、明るく社交的な性格をしています。マンチカンの中では最も穏やかで落ち着いた性格をしていることから、鳴くことの少ない猫種といわれています。
瞳の色
被毛と同様、猫の瞳にはさまざまな色があります。マンチカンで多いのは、グリーン、ヘーゼル、アンバーなどです。それぞれ紹介します。
目に色がついているのはどうして?
そもそも、目の色を決める構造は虹彩と呼ばれ、瞳孔を取り囲む薄い円形の構造物です。虹彩には目の色を決定する色素細胞が含まれています。
虹彩のメラノサイトのメラニンが少ない場合は目の色が薄く(ブルー・グリーン)になり、色素が多い場合はブラウンになります。
虹彩のメラノサイトが光に当たると散乱・反射し、色付いて見えます。その現象をレイリー散乱と呼びます。
グリーン
メラニン色素にはグリーンの色素は存在しません。メラニン色素と光の関係でグリーン色に見えます。
グリーンは寒い地域の猫に多いとされており、マンチカンの他にロシアンブルーやベンガルにも多いといわれています。
ヘーゼル
目の外側が薄いブラウンやイエロー、内側がグリーンといったグラデーションになっています。
グリーンの目と比べるとメラニン色素はやや多いです。色の出方には個体差があるので、ブラウンが強調されて見える子がいます。
アンバー(イエロー・ゴールド)
アンバーとは“琥珀”という意味を持つので、単色の黄色が特徴です。イエローやゴールドと呼ばれることもあります。
メラニン色素が少し多めで、色の出方によっては淡い色からゴールドに近い色までさまざま。
オッドアイ
オッドアイとは、左右の瞳の色が違う状態を意味します。正式名称は「虹彩異色症」と呼び、先天的な遺伝子異常です。出現する割合は全体の1割以下とかなり低いです。
また、オッドアイは片方はブルー、もう片方はアンバーやカッパー(赤みを帯びた茶色)になるのが特徴です。
ネコの目について
マンチカンの健康管理
マンチカンを健康に育てるためのケアのポイントや注意事項についてアドバイスします。
マンチカンは甘えん坊なのでなるべく家を空けないようにすることが大事です。
また、好奇心旺盛で遊ぶのが大好きです。運動不足にならないように上下運動ができる環境に整えたり、こまめに遊んであげましょう。
猫は去勢・避妊をすると肥満になりやすいといわれています。ですが、肥満になるとマンチカンの特徴である短い足で体を支える・遊びまわることは関節に負担がかかります。なので体重管理をするためにも食事と運動には配慮しましょう。
また、肥満になると脊椎に負担がかかるので「椎間板ヘルニア」になりやすいです。肥満対策だけでなく、ケガ予防としてマットを敷いたり工夫しましょう。
1匹1匹性格が異なるので、それぞれの性格に適した環境で飼育しましょう。
まとめ
実は、マンチカンは短足の中の方が少ないことがわかりました。
マンチカンはその特異な外見と愛らしい性格で多くの人々を魅了しています。この記事を通じて、マンチカンの魅力に迫り、ペットとしての人気が高い理由を紐解いてみました。
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