猫は水を飲まない生き物?理由・注意すべきポイントと水飲みボウルの選び方

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水は動物が生きていく上で必要不可欠です。

特に猫は腎臓病や泌尿器系の病気になりやすいので、『どうやったら水をこまめに飲んでくれるか』が飼い主さんの悩みの1つですよね。

猫が水を飲むためにはどういう対策が必要でしょうか?我が家で行っている対策を紹介します。

目次

猫はどうして水を飲む量が少ないの?

ネコはあまり水を飲まないと言われています。

ネコの祖先であるリビアヤマネコは砂漠に住んでおり、体内の少ない水分をうまく活用して生活していたようです。

なので、今でもネコには少ない飲水量でも活動できる性質が残っており、水を飲む量が少ないといわれています。

また、水を飲む量が少ないのは以下の理由も影響しているようです。

季節・気温の問題

ネコが水を飲む頻度が減りやすい季節があることを知っていますか?

特に秋〜冬にかけては、夏に比べて飲水量が少なくなります。

理由として気温が低いと、猫の活動性が低下したり、飲み水の水温が下がるので飲水量が少なくなるようです。

ネコの祖先のリビアヤマネコは砂漠に住んでいたため、寒さは苦手です。

なので、人が感じるより敏感にネコは寒さを感じているかもしれません。

部屋の温度管理をしましょう。一般的に猫が快適に過ごせる室温は20〜28℃前後が適しています。

病気の可能性

もう一つの水を飲む量が少ない理由は、体調不良で水が飲めない可能性があります。

何かしらの病気の場合、食欲や元気が出なくなるため水を飲む量も減ります。

動物にとって水は欠かせないものです。体内の水分が10%失われると重篤な症状が現れ、脱水症が長く続くと命の危険につながります

早めにかかりつけの動物病院を受診して獣医師さんに相談しましょう。

脱水状態の簡易的な見分け方を後で説明します

1日に必要な水の量

水は猫の体のうちの60〜80%を占めています。

猫が1日に必要な水の量は、体重1kgあたり約30〜50mlです。

我が家の愛猫おこげさんは体重が約4kgなので、約120〜200ml/日ですね。

飲水以外にも水分を摂取することができるので、具体的な方法は後で詳しく解説します。

猫に水道水は大丈夫?

そもそも猫に与える水は水道水で大丈夫なのでしょうか?

結論は水道水で問題ないです

猫に与える水の条件として

  • ミネラルの少ない水=軟水
  • 雑菌が繁殖しないこと 

が重要です。

日本の多くの地域の水道水は軟水であり、雑菌が繁殖しないように消毒されているので、水道水を与えても問題ないです。

ですが、一部の地域の水道水は硬水なので、住んでいる地域が硬水ではないか事前に調べてから与えましょう。

硬水や井戸水はオススメできません

硬水をオススメしない理由

そもそも、硬水とはカルシウムイオンとマグネシウムイオンが多く含まれている水を硬水といいます

なので硬水はミネラルが多く含まれています。ネコが過剰にミネラルを摂取するとさまざまな症状・病気の発症につながりやすいといわれています。

WHO(世界保健機関)では水の硬度の基準値を設定しています。硬度が60mg/l未満を軟水、60〜120mg/lを中等度の軟水、120〜180mg/lを硬水、180mg/l以上を高度の硬水としています。

また、井戸水は消毒されている状態ではないため病原菌などが含まれている可能性があります

飲水量の量り方

1日に必要な水分量の目安がわかりましたが、実際にどれくらい飲んでいるのか知っていますか?

必要な水分を飲水できているのか、量る方法を2つ紹介します。

①ウォーターボウルでの量り方

まず、ウォーターボウルに入れる水の量を決めたり、メモリのあるウォーターボウルを使いましょう。

また、ネコ用のウォーターボウルとは別に同じ量の水を入れたものを用意しましょう。

別に用意した水は蒸発した量を量るためのものです。

ネコ用ウォーターボウルの水の量を量り、減った量から蒸発した分を引けば、1日の飲水量を知ることができます。

測定方法

  • ウォーターボウルに400ml入れておく。
  • 24時間後のウォーターボウルは200mlで、別皿(蒸発分)は50ml。
  • つまり、24時間での飲水量は150mlです。

飲水量がわかると、必要なウォーターボウルの大きさがわかったり、日々の体調の変化を見逃しにくくなります。

しかし、1日の水分摂取量は重要ですが、毎日測定したり日々の変動を追うのは大変ですよね。

また、説明した飲水量の量り方は多頭飼いしていると至難の業です。

そんな方にはCatlog製品の利用をオススメします

②Catlog製品を使う

Catlog pendant(首輪)では、ネコの1日の行動をAIが検知してほぼリアルタイムで把握できます

一緒に暮らしていてこんな悩みはないですか?

  • 留守中にどう過ごしているか気になる
  • 動物病院に連れていく・様子見するをどう判断すればいいかわからない
  • 体調の変化を見逃したくない

などネコに関する心配は尽きません。

Catlog pendant(首輪)の最大のメリットはネコの行動を数値化できることです。

CatlogではAIが検知してくれることで飲水量を量り、それをデータ化することで日々の変化を見逃しません。

正直、上記のようなウォーターボウルを2個準備して量る方法は手間がかかります。

また、多頭飼いの場合にはそれぞれの飲水量を量るのは難しいでしょう。

なので体調管理方法の1つとしてCatlog製品をオススメします。

Catlog製品について

水を飲む量が少ないと何がいけないの?

水分が足りないと体調不良や病気にかかりやすいといわれています。

ネコは痛みや体調不良があるのを読み取るのが難しく、気づいた時はすでに手遅れ…なんてことは珍しくありません

年齢を重ねれば病気にかかりやすくなるので今のうちからできる対策をしましょう。

水分量が減ると起こる可能性がある症状を簡単にまとめました。ぜひ参考にしてください。

脱水症状

水を飲まない=脱水という印象が強いでしょう。

動物は体内の水分量を調節していますが、水を摂取しないと体内の水分量は減り脱水になります。

また、下痢や嘔吐を繰り返している場合は脱水する可能性が高いです。

脱水症状がみられると元気がなくなり食欲が落ちます

元気や食欲の有無に加えて、皮膚を引っ張ってみましょう。

引っ張った皮膚がすぐに戻れば正常ですが、戻らない場合は脱水している可能性があります

さらに悪化すると目がくぼんでしまいます。

脱水は夏だけでなく、冬にも起こす可能性があるので注意しましょう。

尿路結石症

尿路結石症はネコにとってかかりやすいと言われている病気の1つで、尿路に結晶や結石ができます

濃度の濃いおしっこが溜まったままやおしっこ中のミネラル成分が多いことが原因で、尿の酸性・アルカリ性のバランスが崩れ結晶・結石ができます。

結晶は排泄したおしっこ中にキラキラと光ってみえます。結石はその名の通り、石になるので大きさによって症状が異なります。

膀胱内に結石ができると、膀胱や尿道を傷つけて血尿が出たり、尿道を閉塞しておしっこが出なくなるなどと負担が大きいです。

また、メスに比べてオスは尿道が細いので尿道閉塞のリスクが高いです。

場合によっては手術が必要なケースもあるので、早めにかかりつけの獣医師さんに相談しましょう。

膀胱炎

尿石症と併発して発症することもあります。

水分摂取量の減少による尿量減少で、細菌感染が起こり膀胱内が炎症を起こします。

血尿や痛みを伴うようなので、何度もトイレに行くけど少量しか出ないことや鳴いて排泄するなどの場合は要注意です。

我が家の愛猫おこげさんは膀胱炎と尿石症を併発しており、現在も治療中です。

慢性腎不全

その名の通り、慢性的に腎機能が悪化する病気です。悪化の原因はまだはっきりとはわかっていません

高齢になるとほとんどのネコの腎機能が低下するといわれており、飼い主さんにとっては頭を抱える病気の1つです。

腎臓は血液中の老廃物をろ過し、おしっことして排泄する重要な臓器です。

腎機能が悪化すると、血液中の老廃物がたまり、さまざまな臓器の働きに影響するといわれています。

また、腎臓では水分を再吸収する機能がありますが、水分を再吸収できずにおしっことしてたくさん排泄されます

しかし、体内の水分量は少ないままなので水をたくさん飲むというループを繰り返します。

水をたくさん飲んで、たくさん排泄することを多飲・多尿といい、慢性腎不全の特徴です。

食欲・元気が減少し、毛並みもボサボサになりやすいです。

飼い猫が高齢(11歳〜)で『最近、よく水を飲んでおしっこの量も増えたな』と感じた場合は、かかりつけの獣医さんに相談しましょう。

水を飲んでくれない場合の対策方法

ネコが水を飲まない原因はさまざまあります。

飼い主さんが対策できることもあるのでチェックしましょう。

また、我が家の愛猫おこげさんは現在、結石症の治療をしているので、実際に行っている対策を紹介します

ウェットフード

手軽に始められるのはウェットフードです。

ウェットフードの約8割が水分を含んでいるので、簡単に水分を摂取できます。

健康な成猫が快適な温度条件下で暮らしている時の飲水量は、フードの乾物量(水分を除いた重量)の約2.5倍といわれています。

一般的なフードの水分含量は

  • ドライフード:約10%
  • ウェットフード:約75%

環境省のパンフレットを参考にしています。ぜひ一度目を通してみてください。

ウェットフードは総合栄養食ではないため、栄養の偏りや口内環境悪化を招く可能性があります。

ドライフードにウェットフードを混ぜてあげるようにしましょう。

水分量の多いおやつを活用するのもオススメですが、あげすぎに注意です。

お気に入りのウォーターボウルを用意する

ウォーターボウルを変えたら、水を飲むようになったという話を聞きます。

陶器やステンレスといった材質を変えたり、サイズ・高さも考慮して床や台に置きます。

ウォーターボウルにヒゲが触れるを嫌がる猫がいるので、好みに合わせてさまざまなものを試しましょう。

また、ネコがよく通る道や普段くつろいでいる場所など行動範囲に合わせて設置します。

我が家では合計3ヶ所で水分補給できるようにしています。

水飲み場は1ヶ所ではなく、ネコの頭数分+1個、もしくはネコの頭数×2個置くことがオススメです。

オススメウォーターボウル

オススメポイント

  • 陶器(陶器を好みやすい)
  • 滑り止めシリコン付き
  • メモリがあるので飲水量がわかりやすい
  • 脚付なので飲みやすい設計
  • この商品はレギュラータイプだが、プチタイプ・ハイタイプがあり猫の高さに合わせやすい

残念ポイント

  • 陶器なので割れる可能性がある
  • シリコンを外すと戻すのにコツがいる
  • メモリは目安なので正確ではない

我が家の愛猫おこげさんはお気に入りのウォーターボウルから1番多く水を飲みます。

水を新鮮な状態に維持する

水は新鮮で清潔な状態が理想です。水が古いと飲まなくなることがあります。

なるべく新鮮な状態で維持できるように、水をかえるタイミングはなるべく一定にすること、浮遊物があるときは早めに取り除く等工夫しましょう。

味のついている水なら好んで飲む場合があるので、鶏肉などのゆで汁をあげるのも効果的です。

ゆで汁には塩分を含んでいないものにしましょう。

猫好みの水の状態にする

すべてのネコがウォーターボウルから水を飲むわけではありません。

蛇口からチョロチョロ出る水やお風呂に溜まった少量の水など、ネコの好みはそれぞれです。

蛇口から流れる水を好むネコには自動給水器をオススメします。

また、ぬるま湯を好むネコがいるため、温度を変えてみましょう。38℃前後の温度が最適です

寒い時期には水が冷たくなり、飲む量が減りやすいですが、温かい水であれば飲水量を確保できます

温かい水は時間が経つと温度が下がるので、水の温度設定・維持ができるものを選びましょう。

自動給水器オススメ

オススメポイント

  • 静音
  • ペット用フィルター付きで軟水化できる
  • 専用のフィルターの交換目安が1ヶ月(交換頻度が少なくランニングコストを抑えやすい)
  • 獣医師推奨商品
  • 構造がシンプルなので毎日の掃除がしやすい
  • 水が飛び散りにくい

残念ポイント

  • モーターで水を循環しているので全く音がしないというわけではない(静かな場所では音が聞こえる)
  • ファンネル(上蓋)の筒状の部位に汚れが溜まる(棒状のブラシがあると洗いやすい)
  • 専用フィルターを使い始め(1週間未満)は抗菌活性炭の影響で仕切りやベースタンクが黒くなりやすい(洗えばすぐ落ちる)

水が流れ出るタイプなので、蛇口からチョロチョロ出るのが好きな猫は別商品をオススメします

加熱・保温ボウルオススメ

オススメポイント

  • ぬるま湯(30℃程度)で維持できる
  • 使い方はシンプル
  • 自動給水器と違って音がしない
  • 置いとくだけでOK
  • 36℃になると自動的に加熱中断

残念ポイント

  • ネコ1匹にしては大きい(多頭飼いならちょうど)
  • 屋内で使うにはコードが長い
  • コードが外せないので洗う時に邪魔
  • 水から温めるには時間がかかる(ぬるま湯を入れておくといい)

手入れに手間がかかりますが、毎日清潔に維持することが重要です。

まとめ

ネコはもともと水をたくさん飲まない動物です。

ですが、水を飲まないと脱水になったり病気になったりしやすいため様々な工夫をして飲水量を確保しましょう。

しかし、水をたくさん飲みすぎている場合は腎臓系の病気の可能性もあるため、普段の飲水量を知っておくことが重要です。

お気に入りのウォーターボウルを準備したり、Catlog製品を活用しましょう。

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この記事を書いた人

保護猫おこげと2人暮らし。1匹でも多くの保護猫が安心して暮らせる未来を。
ネコのために働く、病院勤務のライターです。

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