1人暮らしで猫を飼う!メリット・デメリット編

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猫と暮らすことで、信頼関係を築き、共に幸せな生活を楽しむことができます。

ですが、「猫を迎えたいけど1人暮らしだからできないかも」と懸念する方がいるでしょう。猫を迎えるきっかけとして寂しい・癒されたいなど理由はさまざま。

猫を飼うには猫の特性を理解してからお迎えすることをオススメします。

ここでは実際に1人暮らしで猫と生活してみた実体験をもとに猫の特性、メリット・デメリットを紹介します。

目次

犬と猫の違い

ペットとして飼われることが多い犬・猫ではそもそも性質が全く異なります。

本来、犬は集団行動をする生き物でリーダーの指示に従って生活しています。なので飼い主を群れのリーダーと認識し、飼い主の指示に従い行動します。飼い主の生活にあわせるにはしつけをして、行動をパターン化する必要があります。

一方、猫は単独行動をする生き物なので、猫自身の意思に従います。つまり飼い主の指示にはほとんど従わないのでしつけは無意味です。猫の行動パターンを飼い主が把握し、危険がないように事前に対策・注意する必要があります。

そのため、1人暮らしに限らず猫に合わせた環境を整えることが重要です。

つまり、猫の生活に合わせられる人が猫を飼うことに向いているといえるでしょう。

1人暮らしで猫を飼うのに必要なこと5選

猫を飼いたいと思う方へ、まずは飼うために必要なことを以下に紹介します。

飼ってから『やっぱり猫は飼えない』と後悔しないために、ぜひ参考にしてください。

①終生飼育するという覚悟

猫に限った話ではないですが、自分・猫がどんな状態になったとしても、終生飼育をするという覚悟が必要です。

ペットを飼い続けることは簡単なことではありません。飼育し続ける事ができなくなってしまう理由として、飼い主側の問題・ペット側の問題があります。本当に最期まで飼うことができるのか見直しましょう

まず、飼い主側の問題として、特に環境の変化で飼育困難になることが多いです。例えば、1人暮らしだと将来的に結婚・子供が生まれるなど、今の環境と大きく変化することが予想できます。結婚相手や生まれてくる子供に猫アレルギーがあったら?という問題に。

次にペット側の問題として、病気・怪我で介護が必要になるケースがあります。日中出勤しており、自宅で1匹にできないのは由々しき事態です。

さまざまな問題が発生しても自分が終生飼育をするということは大前提です。ですが万が一、自分が猫を飼い続けられない・お世話ができない場合に備えて、後見人を見つけておくことが大事です。

②金銭的な余裕

金銭的な問題から猫を捨ててしまう人がいるのは珍しくありません。1人暮らしでは自分だけで生計を立てているので、思っていたより飼育費用がかかったなどの話を聞くこともあります。

具体的に金銭的な負担がかかるものを紹介します。

  • ペット可物件
  • 通院/治療費
  • ご飯代・猫砂などの維持費
  • 爪とぎ・おもちゃなど消耗品
  • 光熱費

具体的な金額について

③猫にとって過ごしやすい環境を作る

前述した通り、猫は単独行動を好むので飼い主の言うことには基本従いません。なので、飼い主が猫にとって過ごしやすい環境を整えてあげましょう。

猫にとって過ごしやすい環境の具体例は以下になります。

  • 上下運動
  • 好みのご飯・トイレ
  • 危険物の処分
  • 安全な場所の確保
  • 脱走対策

観葉植物が猫にとって危険物の1つということを知っていますか?以下の記事は安全・危険の理由も合わせて解説しています。

猫と安心・安全に暮らすためには脱走対策を行いましょう。以下の記事では我が家での対策方法も紹介しています。

④常に清潔にする

猫はキレイ好きな性格です。猫トイレが汚れていると排泄せず、がまんをすることで病気になってしまう可能性があります。

また、人と同じ空間で猫が生活すると、身近に危険があふれています。好奇心旺盛な猫にとって誤飲は容易に発生する事故です。誤飲によって手術する場合や死亡例の報告があります

生活環境の見直しや事故予防のためには常に清潔・整理整頓をしておくことが重要です。

⑤猫の時間をつくる

単独行動が好きな猫にとって1匹になれる時間は必須です。ついつい構ってしまいがちですが、構いすぎると嫌われたりストレスを感じます。

一方で、猫も寂しいと感じる生き物なので、1匹で放置することはやめましょう。寂しいことがストレスに感じてしまうので、適度に構ってあげましょう。

10分程度遊んであげる時間を1日のうち、こまめにつくることが望ましいです。

子猫・老猫や性格によって遊んでほしい時間は異なるので、それぞれの子に合わせてあげましょう。

デメリット

1人暮らしで猫を飼うと当然、デメリットがあります。猫を飼ったあとに後悔しないために、チェックしましょう。

①家をあけられない

ペットを飼育する上での1番のデメリットでしょう。家をあけられない場合として旅行・飼い主の問題が挙げられるので、それぞれ紹介します。

旅行

まず、旅行などは出かける場所や時間などの制限が生じます。日帰りの旅行では問題ありませんが、宿泊する旅行の場合では家を空けるため、ご飯やトイレ掃除などのお世話ができません。

なので、家をあけることが多い人にとってペットを飼うことは向いていません

私の場合は宿泊する旅行は1年のうち1、2回程度です。家を空ける場合には以下のように対策をしています。

1日目:

夜ご飯をあげ、お水・トイレを掃除する

全て終わってから出発

2日目:

朝ご飯が食べれるように自動給餌器を設定済み

2日目:

夜ご飯が食べれるように自動給餌器を設定済み

その日中に帰宅する

必要最低限、家をあけないようにしています。長くても1泊2日での旅行に。

短い旅行程度では、友達にお世話をお願いしたりペットシッターなどの利用をおすすめします。

飼い主の怪我・病気

1人暮らしでは万が一、自分自身に何かあった時に猫のお世話ができる人がいません。なので、1人暮らしにとって怪我・病気などによって家をあけないといけないことは死活問題です

入院のように具体的な退院時期が予測できない・長期間家をあけないといけない場合には、友達やペットシッターのように自宅に招くことは難しいです。

万が一に備えて、自分自身の体調管理と猫を預かってくれる人を事前に見つけておきましょう。

②お金がかかる

ペットと暮らす上で金銭的な負担は避けられません。お迎えの初期費用・ご飯などの持続的な出費・急なケガや病気の医療費などさまざまです。

想定していた金額よりも高額だった、などの話は珍しくありません。「この金額を用意していればペットを飼える」といった具体的な金額はありません。特にケガや病気の医療費は状態によって大きく変わります。

なので1人暮らしで、金銭的に不安がある方にはペットと暮らすことはおすすめできません

愛猫おこげさんと生活してかかった費用を公開しています。ぜひ参考してみてください。

③部屋が汚れる、傷つく

猫は嘔吐したり、抜け毛が散ったり、トイレの砂が散らかったりと部屋の汚れが気になります。また、おしっこやうんちのにおいが強烈です。こまめに部屋を掃除すること、トイレを常に清潔に維持しなくてはいけません

また、家の家具や装飾物で遊んだり、壁で爪をといだりと家が傷つきやすいです。

1人暮らしでは全部1人で行わなければならないので負担が多いでしょう。

④いろいろと我慢が必要

猫と生活する上で我慢しないといけないことはいくつかあります。

まず、猫は夜行性と言われていますが、正しくは薄明薄暮性です。明け方や夕暮れが最も活発に動き回り、運動会とも呼ばれます。なので、猫が激しく動き回る音で寝不足になることは珍しくないです。

次に、何気なく使っているものが、猫にとっては有害だったことは意外と多いです。例えばアロマや観葉植物は猫にとって有害です。なので、普段からアロマを使っている人は猫を飼う際には使用をやめましょう。観葉植物はほとんどが有害です。なので、猫にとって害が少ないものもありますが、置かないことをおすすめします。

また、食べ物でも猫にとっては急死してしまうほどの有害なものがあります。犬が食べられるから猫も大丈夫、ということはありません。もちろん、犬・猫が食べられるものもありますが、猫だけ有害になる食べ物があるので気をつけましょう。

⑤ペットロス

猫を飼うデメリットとは少し異なりますが、猫と暮らせば必ず最期があります。猫の平均寿命は12〜18歳といわれています。また、イエネコは長寿の傾向があるそう。

長い時間を共に過ごしてきた家族がいなくなってしまうことは、精神的な負担が大きいでしょう。

また、家族を失った悲しみは計り知れず、受け止められる・立ち直れる時期は人それぞれです。

メリット

デメリットだけでなく、もちろんメリットもあります。お世話は大変ですがそれ以上に、なくてはならない存在になります。

①幸福度が高まる

1人暮らしで猫を飼う最大のメリットは癒しを与えてくれて、寂しさを減らしてくれることです。職場から帰宅した時に猫がいると疲れが吹き飛びます。

実は、猫に飼育に関して幸福感を感じることは感覚的な話ではありません。人への健康や幸福感に好影響を与えるという研究報告があるのを知っていますか?

猫と触れ合うことで“オキシトシン”といわれる幸せホルモンが分泌されるといわれています。また、オキシトシンが分泌されると、落ち着きとリラックス効果があるセロトニン、幸福感を感じるドーパミンなどの神経伝達物質の分泌を促すとされています。

医療や福祉でアニマルセラピーが導入されることによって、癒しを与えて認知症・うつ病の症状改善が期待されています。

1人暮らしにとって、幸福感を感じれる瞬間は時々ですが、猫がいれば毎日幸せといっても過言ではないでしょう。

②飼い主が病気になりにくい

1人暮らしでは生活習慣が乱れて病気につながることもあるでしょう。ですが、猫を飼うと猫の生活スタイルが人間の生活習慣にも影響します。

例えば、猫のご飯をあげる時間が決まっているので、それに合わせて自分も食事を摂ったり、深夜まで活動していると猫が眠そうに訴えてきたりするので、早く寝ようといった状態になります。なので、猫の生活に人間が合わせることで、生活習慣が見直されることがあるでしょう。

また、猫の飼育と人の健康に関してさまざまな研究結果が存在します。

先ほど、説明した“幸福度が高まる”に類似しますが、猫を飼っている人はほかの動物を飼うより、心臓発作や脳梗塞の確率が低いという研究が報告されています。また、人の骨の骨密度を増加させるという報告も。

猫自身がリラックスしていたり、気持ちいい時に、ノドをゴロゴロ鳴らしますよね。そのゴロゴロ音には、リラックス効果だけでなく、骨の成長・骨折の治療、血圧の安定に効果があるようです。

猫のゴロゴロ音の周波数は25〜150Hzです。この周波数域は、骨の成長や骨折の治癒を促進します。また痛み、浮腫、傷、呼吸困難の治療に使用される周波数であると報告されています。

参考文献:

③1人暮らしの方が猫にとって安心に暮らせる

猫は物音に敏感です。また、集団行動は得意ではなく、単独行動を好みます。なので小さいお子さんがいるご家庭や大家族では、猫にとって1匹で安全に過ごせる環境が少ない傾向にあります。

また、猫と暮らすうえで心配なことの1つは脱走です。猫の脱走経路で最も多いのは玄関で、家族で暮らしていると脱走する可能性が高まります。

家族が外出・帰宅する際に玄関を開けた一瞬の隙に猫が脱走してしまったという経験が多いです。1人暮らしであれば注意すればよい場面は少ないでしょう。

なので1人暮らしの方が猫の安全な生活スペースが多くなります。

脱走対策について

ただし、1人暮らしでも居住スペースが狭く猫が安心できる環境が整っていない場合や大家族でも猫にとって安心できる環境・場所がたくさんある場合には例外です。

④部屋が綺麗になる

デメリットで挙げた部屋が汚くなることで、逆に掃除をする頻度が高くなります。

1人暮らしでは、自分のスペースだけなので多少散らかっていても気にならない人もいるでしょう。誰かが家に来る時だけ掃除するのではなく、日頃から掃除をする習慣が身につきます。

猫と暮らすと猫の健康のために部屋を清潔に保とうと意識できます。猫はさまざまなスペースを歩いたり、乗ったりするので普段は気にしない場所でも掃除するようになりました。

また、猫が誤飲する危険性が高いものを置かないように注意・整頓することも、部屋が綺麗になる理由の1つです。

誤飲はとても危険な行為です。手術が必要だったり、場合によっては死亡例も報告されています。

ペット可物件

ペットを飼うには、ペットの飼育が許可された物件に住まなければなりません。

ですが、ペット可(相談可)物件には“犬は許可、猫は不可”という物件が多いです。私が部屋を探していた時にも、「猫はダメです」と言われたことが何度もありました。

猫の飼育がダメな物件がある理由として、排泄物の匂いが壁にうつってしまうことや、柱や壁で爪をといだり傷つけてしまうことで修理が必要になることが問題なようです。なので、物件を契約する前に猫の飼育ができるのか確認しましょう

また、ペット飼育だと敷金が高くなる傾向にあるので金銭的な余裕を持って契約しましょう。

猫との出会い方

猫を飼いたいと思った場合には、さまざまな方法があります。猫を飼うと聞いて、ペットショップでのお迎えをイメージする方もいると思いますが、保護猫の里親になるのはどうでしょうか?

保護猫との出会い方はさまざまあります。以下の記事では保護猫との出会い方や方法についてまとめています。ぜひ参考にしてください。

また、1人暮らしの私でも保護猫を譲渡していただけました

“保護猫=譲渡条件が厳しい”という印象があるでしょう。実体験を通して保護猫の譲渡条件チェックリストがあるので、保護猫に興味がある方はこちらも参考にしてください。

まとめ

1人暮らしで猫を飼うためには、心構えと我慢が必要です。また、1人ではどうにもならない問題もあるため、万が一解決できない問題に直面した時に備えて事前に対策を考えましょう。

今すぐ飼うことができる環境なのか、まだ準備が必要なのか見極めることが重要です。

猫を飼う際にはぜひ保護猫をお迎えすることも検討してください。

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この記事を書いた人

保護猫おこげと2人暮らし。1匹でも多くの保護猫が安心して暮らせる未来を。
ネコのために働く、病院勤務のライターです。

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